社会人2年生(♀)のゆるいかも知れない日々。仕事・音楽・吹奏楽・読書・映画・ゲーム・料理・大河ドラマとかそのへん。たまに恋バナとか。嘘。


by kino-m-ss
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とある事件に関する考察。

体調不良真っ盛りです。寒いせいか?
たまには真面目な話題を提供いたします。はい。

ニュースでやってたので、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
今から28年前、東京で小学校教師(女性)が殺害されました。
遺体も見つからず、犯人もわからず、恐らくは迷宮入りとされていたのでしょう。
そして2年前、その事件の犯人と名乗る男が警察署に出頭してきました。
彼の家の床下を掘り返すと、ビニールに包まれた被害者とその遺品が見つかりました。
犯人は、区画整理のため自宅が取り壊されることになり、その際に遺体が発見されることを恐れ、自ら出頭したとのこと。
しかしそれまで26年間もの間、自分が殺した死体の真上で、のうのうと暮らしていたのです。

にも関わらず、犯人は逮捕されません。何故か。
時効だからです。
刑法199条によれば「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは三年以上の懲役に処する。」となっています。
しかし同法32条は以下のように時効を規定しています。
「二 無期の懲役又は禁錮については二十年」(一部抜粋)
つまり刑法上、二十年間その刑罰の執行を受けなかった場合、時効が完成してしまうのです。

また、ひとつの事件には、刑事側の側面と民事側の側面があります。
(加えて行政側の側面がある場合もありますが、今は無関係なので省略)
では民事訴訟でもどうにもならないのか?
民法709条「故意又ハ過失ニ因リテ他人ノ権利ヲ侵害シタル者ハ之ニ因リテ生シタル損害ヲ賠償スル責ニ任ス」
つまり、わざとだろうとわざとじゃなかろうと、他人の権利を侵した場合は、相応の損害賠償を求められるということですね。
これを不法行為と呼びます。
しかし民法にも時効が存在しています。
724条「不法行為ニ因ル損害賠償ノ請求権ハ・・・不法行為ノ時ヨリ二十年ヲ経過シタルトキ消滅ス」(一部抜粋)
ここにも二十年です。

何故、法律には時効が設定されているのか。
被告人(あるいは被告)を不当な地位に貶めないため、と言われています。

さて、被害者の遺族は時効が完成していることを知った上で、犯人を訴えました。
民事訴訟、損害賠償請求額は1億8600万円だったと記憶しています。
遺族側の言うことには「現代の法治国家において、殺人者がなんの咎めもなく生きながらえるのは納得がいかない」と。
それはそうだ。やりきれない気持ちもわかります。
しかし、時効という取り決めがそれぞれの法律に存在し、成立している。
法治国家だからこそ、成立した時効をひっくり返すようなことはないのではないか、私はそう思っていました。
一度このように時効の完成を無視してしまうと、次に似たような事態が起きた場合に、法律と前例との間に格差が生じ、判決が揺れてしまう可能性を秘めているからです。

昨日、第一審の判決が出ました。
被告人は330万円の損害賠償を払うように命じられる結果となりました。
時効が認められなかったのか?いいえ、時効はやはり時効でした。
しかし、殺人という不法行為の時効は完成していても、死体遺棄及び事実隠蔽という不法行為は出頭するその時までずっと続いていたとされたのです。
だからその行為に相当する分だけ、損害賠償が認められたのですね。
なるほどなぁ。
原告側(遺族側)は控訴する方針だそうなので、こっそり気にしてみようと思っています。

なんか文章にしてみたらわかりにくいや…。
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by kino-m-ss | 2006-09-27 19:06 | And love others.