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社会人2年生(♀)のゆるいかも知れない日々。仕事・音楽・吹奏楽・読書・映画・ゲーム・料理・大河ドラマとかそのへん。たまに恋バナとか。嘘。


by kino-m-ss
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椎名林檎のエロチシズム。

最近、ちょっと時間の空いたときに手にとる本
『新しい単位』によれば、エロチシズムの単位はDnk。ドンキ。
詳しいことは、本を読んで下さい。面白いよ、何かと。

さて、結論から書いてしまえ。
椎名林檎の書く詞はそこはかとなく限りなくエロチシズムに溢れている。
エロいのとエロチシズムは違う(と思う)。
一見なんでもない歌詞であっても、全体を見ると、あるいはちょっと深読みしたり行間を捉えようとしたりすると、途方もないエロチシズムの宝庫だと、私は思う。
だからこそ好きなのかも。
とは言っても、こういう感覚こそ人によって様々であるので、一概に賛成してもらえるとは思っていない。
なので、例を挙げることにしよう。

気紛れを許して
今更なんて思わずに急かしてよ
もっと中迄入って
あたしの衝動を 突き動かしてよ
         from『本能』


磨いて裂いて水の中
無重力に委される
あたしが完全に溶けたら
すぐきちんと召し上がれ
               from『浴室』


此の儘 愛情に模した修正ペンの白さ
現状を必死で繕つては剥いだ素肌に恐怖色
傍観に徹してゐた感慨の淡さ
たうに喪つた雷雨仰ぐは泣いてくれぬ残忍な雲の色
   from『迷彩』


えゝい儘よ 恥ぢも棄て去らむ
あんた程の 男等居らぬ
燃盛る様 爪 熔けにけり
あんただけは 奪はれたくない
      from『とりこし苦労』


そして燃ゆる頬血液に似た色に
日向の意図か熟れゆく羞恥心のお庭
注いで 銘酒の内の取つて置きなら
      from『おこのみで』


女が待てば男は黙る
溶け出したなら急いでほら
忘れてしまえ
男は殺すのさ
早く立て
凍えてしまわないように
        from『雪国』


まぁこうぱらぱらと挙げてはみた。
しかし部分抜き出しでは伝わりにくいよなぁ。
解説をつけるのは本望ではないので、そんな無粋はしないけど。
伝わるだろうか、このエロチシズム。
でも最近よく聴くのは、どっちかというと若い純愛よりの『ここでキスして。』だったりする。


今日の午後から、恩田陸の『麦の海に沈む果実』を読み始めた。
まだ序盤だけど、これは良作の予感がひしひし。
ミステリーの枠を越えて、若干ホラー気味なので、家で一人では読めない・・・。
by kino-m-ss | 2006-04-19 21:43 | I love music.